
信州大学の平野隆雄氏
日本糖尿病眼学会が発行している「糖尿病眼手帳」を、スマートフォンのアプリケーションにする作業が進行している。同学会と中外製薬(東京都中央区)が共同開発しているもので、今年中に公開する予定だ。1月25~26日に那覇市で開催された第31回日本糖尿病眼学会総会で、信州大学眼科准教授の平野隆雄氏らが、その進捗を報告した。
糖尿病眼手帳は、内科・眼科間の連携強化による糖尿病網膜症の早期診断や治療中断の防止を目的に、2002年に第1版が発行された。年間約10万部が活用されているが、保有率や継続率の低さといった限界も認められている。
一方、わが国でもパーソナル・ヘルス・レコード(PHR)活用の環境整備が始まり、国もマイナ保険証の機能をスマートフォンに搭載する作業を進めている。母子健康手帳は、自治体が公認していないアプリも含めると、既に母親の6人に1人が使用しているという。