2023年7月12日水曜日

 

現行保険証は25年秋まで一律有効…マイナと一体化後、終了時期が事実上1年延びる

行政・政治 2023年7月12日 (水)配信読売新聞

 厚生労働省は11日、健康保険証とマイナンバーカードを一体化する「マイナ保険証」を巡り、発行済みの現行保険証を、一体化の猶予期間が終わる2025年秋まで一律で使えるよう各保険者に対応を要請する方針を固めた。

 現行保険証が使えなくなる時期が、保険の種類にかかわらず、24年秋から事実上1年間延びることになる。国民の不安を和らげ、マイナ保険証への理解を広げる狙いがある。

 改正マイナンバー法などは、24年秋の一体化期限後、最長1年の猶予期間を設けた。自営業者らが加入する国民健康保険や、75歳以上の高齢者が加入する後期高齢者医療制度の保険証は、有効期限が切れると、25年秋を待たず廃止される。

 厚労省は、そうした事態を避けるよう各保険者に対応を依頼する。具体的な運用は各保険者に委ねられるが、有効期限を特例的に延ばしたり、24年秋の直前に保険証を再発行して25年秋までに有効期限が切れないようにしたりする手法などが想定されている。

 会社員やその家族が加入する健康保険組合などの有効期限が定められていない発行済みの保険証は、25年秋まで使用できる。

 転職や引っ越しで現行保険証が失効した場合は、その時点で猶予期間内であっても使えなくなる。