中国・湖北省武漢市の華中科技大学同済医学院付属同済病院で、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)重症患者の臨床的特徴と転帰を検討。2020年1月25日から2月25日の間に、同院の集中治療室(ICU)に入室した重症または重篤COVID-19患者344例を対象とした。重症度は、中国の新型コロナウイルス肺炎診療ガイドライン第6版の定義を基に分類した。生存評価項目をICU入室28日時の死亡とした。
対象患者のうち133例(38.7%)がICU入室から28日以内に死亡した。生存した211例と比べると、死亡例は高齢で、60歳以上の割合が高く、年齢が10歳上がるごとに死亡リスクが58%上昇した(ハザード比1.58、95%CI 1.38-1.81、P<0.001)。生存率に性差は見られなかった。
死亡例は生存例と比べると、呼吸困難を呈する割合が高く、併せて頻呼吸とSpO2/FiO2(S/F)比低値が見られた。S/F比は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)発症と負の関連を示し、S/F比が10単位増加するごとに死亡率が10%低下した(ハザード比0.90、95%CI 0.88-0.92、P<0.001)。急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を呈した145例のうち128例(88.3%)がICU入室後28日以内に死亡した。
死亡例は生存例と比べると、高血圧(52.3% vs. 34.1%、P=0.001)や糖尿病(22.9% vs. 16.1%、P=0.155)、心血管疾患(16.5% vs. 8.5%、P=0.030)、慢性閉塞性肺疾患(9.8% vs. 1.4%、P=0.001)などの基礎疾患を有する割合が高かった。リンパ球減少症が死亡例の91.6%、生存例の55.7%に見られ(P<0.001)、リンパ球数が多いほど死亡率が有意に低下した(ハザード比0.1、95%CI 0.06-0.18、P<0.001)。
82.3%(283例)に抗ウイルス薬、77.3%(266例)に抗菌薬を投与した。その他の支持療法として、45.3%にガンマグロブリン、11.0%に筋弛緩薬、65.4%にグルココルチコイドを投与し、0.6%に体外式膜型人工肺(ECMO)、2.6%に持続的腎代替療法を実施した。
134例(40.6%)が人工呼吸器管理となり、非侵襲的人工換気のみを実施した34例中27例(79.4%)、侵襲的人工換気を実施した100例中97例(97%)が28日以内に死亡した。入院から侵襲的換気実施までの期間が5日(中央値)、侵襲的換気実施期間が4日(中央値)だった。
死亡例の生存期間は25日(中央値)、ICU入室から死亡までの期間は10日(中央値)だった。生存例(211例)の87.7%(185例)が退院した。生存例で、発症からRT-PCR検査で陽性が判明するまでの期間は8日(中央値、IQR 5-11日)だった。
対象患者のうち133例(38.7%)がICU入室から28日以内に死亡した。生存した211例と比べると、死亡例は高齢で、60歳以上の割合が高く、年齢が10歳上がるごとに死亡リスクが58%上昇した(ハザード比1.58、95%CI 1.38-1.81、P<0.001)。生存率に性差は見られなかった。
死亡例は生存例と比べると、呼吸困難を呈する割合が高く、併せて頻呼吸とSpO2/FiO2(S/F)比低値が見られた。S/F比は急性呼吸窮迫症候群(ARDS)発症と負の関連を示し、S/F比が10単位増加するごとに死亡率が10%低下した(ハザード比0.90、95%CI 0.88-0.92、P<0.001)。急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を呈した145例のうち128例(88.3%)がICU入室後28日以内に死亡した。
死亡例は生存例と比べると、高血圧(52.3% vs. 34.1%、P=0.001)や糖尿病(22.9% vs. 16.1%、P=0.155)、心血管疾患(16.5% vs. 8.5%、P=0.030)、慢性閉塞性肺疾患(9.8% vs. 1.4%、P=0.001)などの基礎疾患を有する割合が高かった。リンパ球減少症が死亡例の91.6%、生存例の55.7%に見られ(P<0.001)、リンパ球数が多いほど死亡率が有意に低下した(ハザード比0.1、95%CI 0.06-0.18、P<0.001)。
82.3%(283例)に抗ウイルス薬、77.3%(266例)に抗菌薬を投与した。その他の支持療法として、45.3%にガンマグロブリン、11.0%に筋弛緩薬、65.4%にグルココルチコイドを投与し、0.6%に体外式膜型人工肺(ECMO)、2.6%に持続的腎代替療法を実施した。
134例(40.6%)が人工呼吸器管理となり、非侵襲的人工換気のみを実施した34例中27例(79.4%)、侵襲的人工換気を実施した100例中97例(97%)が28日以内に死亡した。入院から侵襲的換気実施までの期間が5日(中央値)、侵襲的換気実施期間が4日(中央値)だった。
死亡例の生存期間は25日(中央値)、ICU入室から死亡までの期間は10日(中央値)だった。生存例(211例)の87.7%(185例)が退院した。生存例で、発症からRT-PCR検査で陽性が判明するまでの期間は8日(中央値、IQR 5-11日)だった。