2017年1月27日金曜日


日本気象協会は2017年春の花粉飛散予測を発表しました。前シーズンと比べて西日本では2倍以上の飛散数となるところが多くなるでしょう。関東地方はやや少なく、北海道、東北地方では少ない見込みです。

前シーズンと比べると・・・西日本を中心に17府県で2倍以上

前シーズンは、春のスギおよびヒノキの花粉(北海道はシラカバ)の総飛散数が、東北地方、関東地方で多くなりました。北陸地方より西の地域では少なく、非常に少ない地域もありました。
2017年春の花粉飛散予測は、近畿地方、四国地方と九州地方で、前シーズンの2倍以上の飛散数となる見込みです。また、東海地方、中国地方は多く、北陸地方はやや多く飛散する予測となっています。関東地方はやや少なく、北海道、東北地方では少ない見込みです。
 

例年と比べると・・・北日本・東日本は少なめ、西日本は例年並~多め

例年比でみると、東北地方と関東地方でやや少なく、北海道では非常に少ないでしょう。そのほかの地域では例年並みか例年を上回るでしょう。


2016年の夏からみた来シーズンの花粉への影響

西日本を中心に花粉が多くなる傾向が予想されている理由は、今年の夏の天候にあります。花粉の飛散数は前年夏の気象条件が大きく影響します。気温が高く、日照時間が多く、雨の少ない夏は花芽が多く形成され、翌春の花粉の飛散数が多くなるといわれています。それでは、2016年の夏を振り返ってみましょう。
2016年の夏は、全国的に気温が高く、日照時間も多くなりました。また、北海道では降水量が記録的に多くなりました。

【気温】
7月は、西日本、東日本で気温が高くなり、北日本では平年並みとなりました。8月は、全国的に気温が高くなりました。

【日照時間】
北海道や東北地方、北陸地方、東海地方、九州地方のほとんどのところで多く、特に九州北部では非常に多くなりました。一方、関東地方と中国地方では平年並みとなりました。

【降水量】
北海道では、7月から8月にかけて、前線や低気圧、台風の接近や上陸などの影響を大きく受け、夏の降水量が1946年の統計開始以来1位となったところもありました。
北陸地方、東海地方、近畿地方では平年並み、そのほかの地域では平年並みか多くなりました。

こうした夏の天候を受けて、高温・多照などの花芽が多く形成される気象条件が揃った地域では、例年を上回る予測となっています。なお、近畿地方では前シーズンと比べると花粉飛散数が360%と、かなりの増加が予想されています。四国地方や九州地方でも前シーズンとくらべると200%を超える予想となっています。

あきらめないで!早めの花粉症対策をはじめよう

最近では、花粉シーズンの前からはじめておく治療法も知られています。また、日々の食生活でポリフェノールや乳酸菌を摂取することも効果的と言われており、以前に比べると、花粉症の症状を和らげるための事前の対策が増えてきたようです。「来シーズンは多いから・・・」とあきらめずに、自分にあった対策を調べて実践してみるなど、今から少しずつ花粉症の対策をはじめてみませんか。